「返してくれないの?」FBAで返品されない商品と、3ヶ月“調査中”のまま動かない現実【Amazon納品トラブル体験記】

FBA倉庫に送ったはずの商品が、なぜか一部だけ、返ってこない。 返品申請は、理由もなく自動でキャンセルされる。 セラーサポートに問い合わせても、返ってくるのは「現在、調査中です」という、心が折れる定型文の繰り返し…。
その“調査中”という言葉を信じて、もう何週間、何か月が経ちましたか?
もし、あなたが今、Amazonの巨大な倉庫のどこかで眠る、あなたの大切な資産(商品)のことで頭を悩ませているなら、この記事はあなたのためのものです。
これは、実際に私も経験した「FBA在庫ブラックホール」との、3ヶ月にわたる戦いの記録です。そして、無力なサポートとの不毛なやり取りを打ち破り、最終的に補填を勝ち取った、具体的なアクションプランを、包み隠さず公開します。
もう、ただ待つのはやめましょう。行動を起こす時です。

納品トラブルの発端は「JANコード変更」だった
納品した商品のJANコードが、あるタイミングでメーカー側によって変更されていたことに気づかず、そのまま複数台をFBAに納品。
結果、すべての商品がエラー扱いとなり返送対象に。
そのうちの大半はスムーズに返品されたのですが、なぜか一部の商品だけが返送されず、返品申請もキャンセルされるという状況に陥りました。
サポートからの返信は3ヶ月間ずっと「調査中」
「返品申請をしたが自動でキャンセルされた」
「問い合わせたが“現在調査中です”としか返ってこない」
「状況は確認中ですが、もうしばらくお待ちください」
…これが何週間も続きます。
しかも、毎回違う担当者に状況説明からやり直し。
どれだけ粘っても、Amazon側は「未納品扱いではない」と言うばかりで進展しない。
返品・補填されないときの対応手順
私が実際に行った手順を、以下にまとめます:
配送伝票・納品記録・商品写真をすべて保存
→ 納品時の証拠としてAmazonに提示
納品エラーの原因を正確に伝える
→ 「JAN変更による納品不備」と明記し、誤納品であっても倉庫側で商品が届いている事実をアピール
FBA補填申請フォームを使用して直接請求
→ サポート経由ではなく、出品者セントラル内の補填請求ページから
サポートからの返信が進展しない場合は「パフォーマンスチーム」にエスカレーション
補填制度の“限界”と注意点
2024年以降、FBAの補填ルールは一部変更されており、
補填対象となっても、全額補填されるケースは限定的です。
現在の方針では:
- 補填金額は「販売価格」ではなく「仕入れ価格」に基づく
- 上限が設定されており、必ずしも満額ではない
- 明確な証明書類(納品記録、仕入れ書など)がないと審査が通りづらい
つまり、補填してもらえる可能性はゼロではないものの、
「全額保証されるだろう」という認識は今の時代では危険です。
再発防止のために実践している3つのこと
この経験を経て、今では以下の3つを必ず実践しています:
- すべてのJANコードを納品前に再チェック
- JAN変更のリスクを考慮し、メーカーに定期確認
- 高額商品の納品時は「納品記録」「追跡記録」「商品写真」を必ず保管
Amazon「調査中」は信用せず、証拠を持って動け
今回の件で、私は学びました。
- サポートに任せきりはNG。
- 証拠を揃えて自分で“動かす力”が必要。
- Amazonとの交渉には、根拠と粘り強さが不可欠。
もし今、返品されない商品に悩んでいるなら、
ぜひこの記事の対処法を試してみてください。
Amazonは便利ですが、過信すると大きな損失に繋がります。
まとめ
今回は、FBAで返品も補填もされず、「調査中」のまま放置された在庫問題を、自らの手で解決に導いた一部始終をご紹介しました。
この長く苦しい戦いから得られた、最も重要な教訓は、たった一つです。 「Amazonの“調査中”を、信じて待っていては、いけない」
あなたの資産を守り、この理不尽な状況を打破するための「3つの武器」を、もう一度心に刻んでください。
- 「証拠」こそが、唯一の弾丸である
- 納品時の配送伝票、納品プランの記録、商品の写真。あなたが「確かに送った」と証明できる、客観的な証拠をすべて揃えること。これが、全ての交渉のスタートラインです。
- 戦う場所を、間違えない
- 通常のサポートケースでの不毛なやり取りは、時間の無駄です。FBAの紛失・破損に関する問題は、セラーセントラル内にある「FBA補填申請フォーム」から、直接、担当部署に申請する。これが、最短の解決ルートです。
- あなたは「出品者」であり、「交渉相手」である
- Amazonを過信せず、ビジネスパートナーとして、対等な立場で臨むこと。証拠を基に、論理的に、そして粘り強く要求を続ける。その姿勢こそが、巨大なシステムを動かす唯一の力となります。
FBAは強力なツールですが、万能ではありません。この記事が、Amazonの“在庫ブラックホール”で苦しむ、あなたのビジネスを救出するための、確かな光となることを願っています。