投資・株
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【桐谷さんの結論】41年の投資経験でわかった「買ってはいけない株」「買うべき株」とは?

おっさん事業主
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「株主優待って魅力的だけど、どの株を選べばいいの?」 「長年の投資経験を持つプロは、どんな基準で銘柄を見ているんだろう?」

そんな疑問を持つあなたのために、投資歴41年のレジェンド、”株主優待名人”こと桐谷広人さんが、YouTubeチャンネル「All About マネー【プロと学ぶお金のキホン】」で、自身の経験から導き出した「買ってはいけない株」と「買うべき株」の明確な基準を語りました。

この記事では、動画の中で語られた桐谷さん流の「投資・株に対する考え方」、具体的な「銘柄例」、そして「初心者が注意すべきアドバイス」を徹底的に解説します。

桐谷さんが考える、買ってはいけない銘柄・買うべき銘柄とは?【桐谷さんと納涼祭り!大質問会⑤】

動画で紹介された株や投資のコツを、初心者でも分かるようにまとめました。

注意:投資は自己責任でお願いします。この記事は動画の内容をまとめたものであり、投資を推奨するものではありません。

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桐谷さんが41年でたどり着いた「結論」

数々の金融危機や暴落を乗り越えてきた桐谷さん。その経験から導き出された投資の結論は、非常にシンプルかつ力強いものでした。

  • 結論①:「配当0で優待だけ異常に良い株」は買ってはいけない
    • 一時的に高い優待利回りを見せつける企業でも、配当を全く出しておらず、業績が赤字の会社は危険だと断言します。こうした企業は、株主を集めるために「餌を撒いている」可能性が高く、いずれ優待が廃止されたり、大幅に改悪されたりするリスクが高いです。
  • 結論②:「配当を出し、黒字経営の会社」こそ買うべき
    • 桐谷さんが買うべきと考えるのは、配当をちゃんと出し、業績もきちんと黒字を維持している会社です。こうした企業は、株主のことを真剣に考えており、安定した経営基盤があるため、不況時でも優待や配当を継続する体力があります。
  • 結論③:分散投資と「安値買い」が基本
    • 1400社もの株を保有する桐谷さんの基本は、「広く分散投資すること」。これにより、どこかの会社の株価が下がっても、他の銘柄でカバーできます。また、東京エレクトロンのような高額な株には手を出さず、NTTのように安価で買える株や、かつての伊豆シャボテンリゾートのように一時的に1円まで下がった優良株を買い、回復を待つ「逆張り」の視点も持ち合わせています。

買ってはいけない株・買うべき株

動画内で語られた、桐谷さんの経験に基づく具体的な銘柄の例や、優待の考え方を見ていきましょう。

高額すぎて購入しない銘柄

東京エレクトロン (8035)

  • 特徴
    • 半導体を作るための「最高級の調理器具」メーカー: 東京エレクトロンは、スマートフォンやパソコンの頭脳である「半導体」そのものを作る会社ではありません。半導体を作るために不可欠な、超精密で超ハイテクな製造装置を開発・販売している、世界トップクラスの企業です。
    • 世界のハイテク企業が顧客: この会社の装置がなければ、最新の半導体は作れません。そのため、台湾のTSMCや米国のインテル、韓国のサムスンといった、世界の巨大半導体メーカーが主要な顧客です。
    • 日本の技術力を代表する「値がさ株」: 日本の技術力の結晶とも言える企業で、株価も非常に高い「値がさ株」として知られています。
  • メリット
    • 日本の「成長株」の代表格: 世界のデジタル化と共に成長を続けてきた、日本を代表する成長株です。この株に投資することは、AIやIoTといった、これからのテクノロジーの進化そのものに投資することと似ています。
    • 世界トップクラスの技術力と独占力: 特定の製造装置の分野では、世界でも圧倒的なシェアを誇ります。他社が簡単に真似できない高い技術力が、会社の強固な競争力を生み出しています。
    • AI革命のど真ん中にいる: 話題のAIが必要とする高性能な半導体は、東京エレクトロンのような企業の最新鋭の装置がなければ製造できません。AI社会が発展すればするほど、同社の装置の重要性は増していきます。
  • デメリット
    • 投資に必要な金額が非常に大きい: 最大のハードルは、株価の高さです。通常の単位である100株を購入するには、数百万円という大きな資金が必要になります(株価が3万5000円なら、350万円)。桐谷さんのような優待投資とは全く異なる、資金力が必要な投資です。(※証券会社によっては1株から買えるサービスもあります)
    • 景気の波に左右されやすい(シリコンサイクル): 半導体業界には、「シリコンサイクル」と呼ばれる好景気・不景気の波があります。景気が悪くなると半導体メーカーは設備投資を控えるため、東京エレクトロンの業績や株価も、その波に合わせて大きく上下する可能性があります。
    • 国際情勢や競争のリスク: 半導体は国の安全保障にも関わる重要技術であるため、国同士の対立といった国際情勢(地政学リスク)の影響を受けることがあります。また、常に世界のライバル企業と熾烈な技術開発競争を繰り広げています。
  • 未来の見通し
    • AIブームが最大の追い風: 今後、AIサーバーやAI搭載パソコン、AIスマホなど、あらゆる場面で高性能な半導体が求められます。この巨大な需要の波は、製造装置メーカーである東京エレクトロンにとって、長期的な成長を支える最大の追い風となります。
    • EVやIoTなど、半導体の用途は無限大: AIだけでなく、電気自動車(EV)や、あらゆるモノがインターネットに繋がるIoT、次世代通信「6G」など、社会の進化に半導体は不可欠です。半導体の需要は、今後も拡大の一途をたどると予想されています。
    • 世界的な半導体工場の建設ラッシュ: 日本やアメリカをはじめ、世界各国が自国での半導体生産を強化するために、巨額の補助金を出して工場を建設しています。工場が増えれば、そこに設置される製造装置の需要も当然高まり、同社にとって大きなビジネスチャンスとなります。

ファーストリテイリング (9983)

  • 特徴
    • 「ユニクロ」を世界で展開するアパレル界の巨人: 「ユニクロ」や「ジーユー(GU)」といったブランドで、世界中の人々の暮らしに寄り添う服を提供する、日本が世界に誇るアパレル企業です。
    • 高品質・低価格の秘密「SPA」モデル: 自分たちで服の企画から素材の調達、生産管理、そして販売までを一貫して行う「SPA」というビジネスモデルが強み。これにより、無駄をなくし、高品質な服を誰もが手に取りやすい価格で提供することを可能にしています。
    • 日本を代表するグローバル企業: 今や海外での売上が国内を上回り、アジア、ヨーロッパ、北米など、世界中の主要都市でユニクロのロゴを見ることができます。
  • メリット
    • 世界で通用する圧倒的なブランド力: 「LifeWear(究極の普段着)」というコンセプトのもと、流行に左右されないベーシックで高機能な服は、国や文化を超えて世界中の人々に支持されています。
    • 海外事業を中心とした高い成長性: 特に人口が多く、経済成長が著しいアジア地域や、ファッションの本場である欧米での出店を加速させており、会社の成長を力強く牽引しています。
    • 強力なリーダーシップ: 創業者の柳井正会長兼社長のカリスマ性と、先を見据えた経営手腕が、これまで会社を大きく成長させてきた原動力となっています。
  • デメリット
    • 投資に必要な金額が非常に大きい: この株は、東京エレクトロンと並ぶ日本有数の「値がさ株」です。通常の単位である100株を購入するには、数百万円という大きな資金が必要になり、優待や配当を目的とした投資スタイルには合いません。(※証券会社によっては1株から買えるサービスもあります)
    • 景気や流行、為替に左右されやすい: アパレル業界は、景気が悪化すると人々の節約の対象になりやすいという側面があります。また、海外事業が大きいため、円高・円安といった為替の動きが業績に大きく影響します。
    • 在庫を抱えるリスク: 流行を読み違えたり、需要を予測しきれなかったりすると、大量の売れ残り(在庫)を抱えてしまうリスクは、アパレル企業にとって常に付きまとう課題です。
  • 未来の見通し
    • 未開拓市場へのさらなる挑戦: まだユニクロの店舗がない国や、店舗数が少ないインド、東南アジアといった巨大市場への本格的な展開が、今後の大きな成長の鍵を握ります。これらの国々の経済成長を取り込むことで、売上10兆円という壮大な目標を目指しています。
    • テクノロジーを駆使した新しい服屋へ: ECサイトやアプリといったデジタルの活用をさらに強化し、顧客一人ひとりの好みに合った商品を提案したり、バーチャル試着のような新しい買い物体験を提供したりと、「情報製造小売業」への進化を進めています。
    • 地球環境への配慮(サステナビリティ): 服のリサイクル活動や、環境に配慮した素材の開発に力を入れています。地球環境や人権に配慮する姿勢は、企業のブランドイメージを向上させ、未来の顧客からの信頼を獲得する上で、ますます重要になっていきます。

最近購入した銘柄

ニトリ (9843)

  • 特徴
    • 「お、ねだん以上。」でおなじみの最大手: 家具・インテリア用品で日本最大の企業です。「お、ねだん以上。」のキャッチフレーズ通り、商品の企画から製造、物流、販売までを自社グループで一貫して行うことで、品質の高い商品を低価格で提供するビジネスモデルを確立しています。
    • 「暮らし」をトータルで提案: 最近では、ホームセンターの「島忠」をグループに加え、日用品やペット用品なども幅広く扱うようになりました。また、アパレルブランド「N+」を展開するなど、私たちの暮らし全体を豊かにする提案を行っています。
    • 日本を代表する優良企業: 長年にわたり増収増益を続けてきた実績があり、日本を代表する優良企業の一つとして知られています。
  • メリット
    • ビジネスモデルの圧倒的な強み: 商品の企画からお客様の手に届くまでを自社で管理することで、流行やニーズの変化に素早く対応し、コストを徹底的に抑えることができます。この「製造物流IT小売業」という独自の仕組みが、他社にはない競争力の源泉です。
    • 株主への安定した還元姿勢: 株主優待として、ニトリや島忠でのお買い物がお得になる「株主お買物優待券」がもらえます。また、20年以上も連続で配当金を増やし続けている(連続増配)実績があり、株主を大切にする姿勢が非常に評価されています。
    • 景気後退時にも強い「デフレの王様」: 景気が悪くなり、人々がお金の使い道に慎重になった時でも、「安くて良いもの」を提供するニトリの商品は選ばれやすい傾向があります。この不況への耐性の強さも大きな魅力です。
  • デメリット
    • 投資に必要な金額が大きい: 優良企業であるため株価も高く、通常の単位である100株を購入するには100万円以上の大きな資金が必要になります。誰でも気軽に始められる投資対象とは言えません。(※証券会社によっては1株から買えるサービスもあります)
    • 景気や為替の変動に影響される: 円安が進むと、海外からの原材料の輸入コストが上がり、利益を圧迫する可能性があります。また、新生活シーズンなど、特定の時期に売上が集中する季節性もあります。
    • 国内市場の成長の限界: 日本国内ではすでに多くの店舗網を築いており、これ以上の爆発的な成長は難しくなってきています。今後の成長は、海外事業の成功が大きな鍵を握ります。
  • 未来の見通し
    • アジアを中心としたグローバル展開の加速: 今後の成長の柱は、間違いなく海外事業です。特に経済成長が著しい中国や東南アジア地域への出店を加速させています。海外でも「安くて良いもの」が受け入れられれば、会社の規模はさらに大きく成長するでしょう。
    • EC(ネット通販)とリアル店舗の融合: スマートフォンアプリの活用やネット通販の品揃えを強化し、お客様がオンラインでも実店舗でもスムーズに買い物ができる環境づくりを進めています。デジタル技術の活用で、顧客体験をさらに向上させることが期待されます。
    • M&Aによる事業領域の拡大: ホームセンターの「島忠」をグループに加えたように、今後もM&A(企業の買収・合併)によって、ニトリがこれまで手掛けてこなかった新しい分野へ進出していく可能性があります。これにより、さらなる成長の柱を築いていくことが見込まれます。

昔から保有する銘柄

NTT (9432)

  • 特徴
    • 日本の通信を支える巨人: スマートフォンの「ドコモ」や、インターネットの「フレッツ光」などを提供する、私たちの生活に欠かせない通信会社のトップランナーです。
    • 国の重要パートナー: もともと国の組織(電電公社)だった経緯もあり、今でも政府が株主であるため、経営が非常に安定しています。
    • 誰でも株主に!: 以前は株価が高く手が出しにくかったですが、2023年に株を25分割。現在では1万円台のお小遣いから、この巨大企業の株主になれるようになりました。
  • メリット
    • 始めやすい手軽さ: なんといっても、1万円台で買えるのが最大の魅力。「いきなり大金は怖い…」という投資デビューに最適です。
    • 約束されたお小遣い(配当): 「累進配当」という、「配当は減らしません、むしろ増やします!」という力強い約束を掲げています。実際に10年以上も配当を増やし続けており、銀行に預けるよりもはるかに高い利回りが期待できます。
    • 揺るぎない安定感: 通信は電気やガスと同じ社会インフラ。景気が悪くなっても需要がなくならないため、会社の経営が非常に安定しています。
  • デメリット
    • 爆発的な成長は期待しにくい: すでに巨大な「大人」の企業のため、ベンチャー企業のように株価が10倍になるような急成長は考えにくいです。コツコツ安定的に資産を育てたい人向けの銘柄と言えます。
    • 国の意向に左右されることも: 政府が株主であるため、時に「携帯料金の値下げ」といった政治的な判断が業績に影響を与える可能性があります。
    • ライバルとの厳しい競争: KDDI(au)やソフトバンク、楽天モバイルなど、強力なライバルとの競争が常にあり、価格競争などが利益に影響する可能性があります。
  • 未来の見通し
    • 未来の通信「IOWN」構想: 今の「5G」のさらに先を行く、超高速・低消費電力の新しい通信技術「IOWN(アイオン)」の開発を世界に先駆けて進めています。これが実現すれば、自動運転や遠隔医療など、社会を根底から変える可能性を秘めています。
    • AI社会の頭脳を担う: AIの発展に不可欠な「データセンター」事業では国内最大級。今後ますます重要になるデータの保存・処理という、AI社会の心臓部を担う存在として成長が期待されます。
    • 世界で戦うNTTへ: 国内だけでなく、海外のIT企業を積極的に買収し、世界中でビジネスを拡大しています。「日本のNTT」から「世界のNTT」へと進化を続けており、海外での活躍が未来の大きな成長エンジンになると見込まれています。

株価1円から回復した銘柄

伊豆シャボテンリゾート (6819)

  • 特徴
    • 伊豆の人気テーマパークを運営: 静岡県の伊豆高原エリアで、動物公園やレジャー施設を運営している会社です。特に、元祖として知られる「カピバラの露天風呂」がある「伊豆シャボテン動物公園」や、壮大なイルミネーションが人気の「伊豆ぐらんぱる公園」が有名です。
    • 観光地の顔: 首都圏からのアクセスも良い人気観光地・伊豆で、長年にわたり多くの観光客に楽しまれている施設を手掛けています。
  • メリット
    • 奇跡の復活を遂げたストーリー: この会社は過去に深刻な経営危機に陥り、株価が一時1円まで下がるという事態を経験しました。しかし、そこから倒産せずにV字回復を遂げたという、非常にドラマチックな歴史を持っています。
    • 株主への感謝を忘れない姿勢: 経営が最も苦しかった時期でさえ、株主優待である「施設の無料入園券」を提供し続けました。会社を支えてくれるファン(株主)を大切にする姿勢は、大きな魅力と言えます。
    • 逆張り投資の成功例: 「もうダメだ」と誰もが思うような暴落時に、会社の復活を信じて株を買う投資手法を「逆張り」と言います。この銘柄は、その逆張り投資が大きな成功を収めた稀有な例として知られています。
  • デメリット
    • 極めて高いリスク: 株価が1円まで下落した過去がある、という事実こそが最大の注意点です。ほとんどの企業はこのような状況に陥ると倒産してしまい、株の価値はゼロになります。この会社の復活劇は奇跡的な例であり、他の銘柄でも同じことが起こると考えてはいけません。
    • 景気や外部環境に大きく左右される: テーマパーク事業は、景気が悪化して人々の旅行やレジャーへの出費が減ると、直接的な打撃を受けます。また、地震などの自然災害や、新たな感染症の流行など、予測不能な要因にも業績が大きく影響される可能性があります。
  • 未来の見通し
    • 観光需要の回復が追い風に: 国内旅行の活発化や、海外からの観光客(インバウンド)が本格的に回復してくれば、伊豆という人気観光地にある同社の施設への来場者増加が期待できます。
    • 新たな魅力づくりの重要性: 「伊豆ぐらんぱる公園」のイルミネーションのように、新しいアトラクションやイベントに投資し、リピーターや新しい客層を惹きつけ続けられるかが、今後の成長の鍵を握ります。
    • SNS時代の強み: 「カピバラ」や「イルミネーション」といった、写真や動画映えするコンテンツは、現代のSNS時代において非常に強力な武器です。これらを活用した情報発信で、若者世代の心をつかむことができれば、さらなる成長が見込めます。

Sサイエンス (5721)

  • 特徴
    • (旧社名:ゼットエフ・エスアイ)旧社名で500円台で購入。現在は上場廃止。
    • 不動産と医療分野を手掛ける企業: Sサイエンスは、主に不動産の賃貸や管理を行う事業と、近年新たに参入したメディカルサービス事業(再生医療関連など)の二つを柱とする会社です。
    • 「低位株」の代表格: この株の最大の特徴は、株価が数十円程度と非常に安い「低位株(ボロ株)」として、一部の投資家の間で非常に有名である点です。
  • メリット
    • 少額から大きな夢を買える可能性: 株価が非常に安いため、数千円から数万円といった少額の資金で多くの株数を購入できます。もし株価が10円から20円に上がるだけでも、資産は2倍になります。
    • 会社変革への期待感: 従来の事業から、将来性のある医療分野へ大きく舵を切ろうとしています。もしこの新しい挑戦が成功すれば、会社の評価が一変し、株価が大きく上昇する「大化け」の可能性を秘めています。
    • 値動きの大きさ(ボラティリティ): 株価が軽いため、小さなニュースや投資家の思惑で、一日で株価が数十パーセント動くこともあります。これをリスクと捉えるか、短期的な利益のチャンスと捉えるかで評価が分かれます。
  • デメリット
    • 極めて高いリスク: 最も重要な点です。低位株は、会社の業績不振や将来への不透明感から株価が安くなっているケースがほとんどです。常に株価がさらに下落するリスクや、最悪の場合、倒産して株の価値がゼロになるリスクが、他の優良企業に比べて格段に高いと言えます。
    • 配当金・株主優待がない: 現在、配当金は長年出ておらず、株主優待もありません。したがって、利益を得る方法は「株価の値上がり」以外に存在しません。
    • 事業の将来性が不透明: 挑戦している医療分野は、成功すれば大きいですが、専門性も高く競争も激しい世界です。この新しい事業が本当に収益の柱となるかは、まだ誰にも分かりません。
  • 未来の見通し
    • 全てはメディカルサービス事業次第: 会社の未来は、再生医療関連などの新しい事業が成功するかどうかにかかっています。この分野で具体的な成果や、大手企業との提携といった明るいニュースが出れば、株価が大きく動く可能性があります。
    • 「大化け」か「停滞」かの岐路: 投資家は、Sサイエンスがこのままの低位株であり続けるのか、それとも事業変革を成功させて「大化け」するのかを固唾をのんで見守っている状況です。
    • 投機的な値動きは続く可能性: 事業の成果とは別に、その株価の安さから、短期的な利益を狙う投資家による「マネーゲーム」の対象となりやすい傾向は、今後も続くと考えられます。

初めて購入した銘柄

西華産業(8061)

  • 特徴
    • 桐谷さんの投資家としての「原点」: テレビでもおなじみの投資家、桐谷広人さんが、人生で初めて購入した株として知られる、記念すべき銘柄です。
    • 産業を支える「縁の下の力持ち」: この会社は、モノを直接作るメーカーではなく、「専門商社」と呼ばれる企業です。発電所の設備や工場の機械、化学製品といった、産業に欠かせない専門的な機械や製品を、それらを必要とする会社に販売する、いわば産業界の高度な「仲介役」です。
    • 三菱グループの一員: 日本を代表する企業グループである「三菱グループ」に属しており、その強力なネットワークと信頼性を背景に、安定した事業基盤を持っているのが特徴です。
  • メリット
    • 高い利回り(配当+優待): 桐谷さんの逸話は短期的な値上がり益でしたが、現在のこの株の最大の魅力は、手厚い株主への還元にあります。高い配当金(お小遣い)に加え、株主優待として全国で使えるQUOカードがもらえます。
    • 長く応援すると、優待が豪華に: 株を1年以上持ち続けると、もらえるQUOカードの金額が増える「長期保有優遇制度」があります。長く付き合うファン(株主)を大切にする姿勢が見られます。
    • 「お買い得株」としての側面: 会社の持つ資産価値などから判断して、株価が本来の実力よりも「割安」な水準にあると見なされることがあり、お買い得な株を探している投資家から注目されています。
  • デメリット
    • 地味で分かりにくい事業内容: 私たちの生活に直接関わる製品を扱っていないため、事業内容が少し地味で分かりにくいかもしれません。そのため、話題のハイテク企業のように、急に人気が出て株価が急騰するようなタイプの銘柄ではありません。
    • 景気の波に影響されやすい: 企業の設備投資(工場や機械への投資)に業績が左右されやすいため、景気が悪化すると、西華産業のビジネスにも影響が出る可能性があります。
    • 急成長は期待しにくい: 既に成熟した安定企業であり、ベンチャー企業のような爆発的な成長を期待する銘柄ではありません。株価の値上がり益よりも、配当や優待をコツコツ受け取りたい人向けの銘柄と言えます。
  • 未来の見通し
    • 脱炭素社会への貢献: 世界的なテーマである「脱炭素」の流れは、この会社にとって大きな追い風です。再生可能エネルギーであるバイオマス発電や地熱発電に関わるプラント設備などを扱っており、環境分野での需要拡大が期待されます。
    • 人手不足を解決する自動化の波: 日本社会の課題である人手不足を背景に、工場の自動化や省力化へのニーズがますます高まっています。産業用ロボット関連の機械などを提供する同社の事業は、今後も安定した成長が見込まれます。
    • 株主還元の強化への期待: 株価が会社の資産価値に比べて割安と見なされているため、東京証券取引所から企業価値を高めるよう促されています。これに応える形で、将来的にさらなる増配や株主優待の拡充といった、株主にとって嬉しい発表があるかもしれません。

買ってはいけない株の具体例

配当0・赤字の優待株

  • 業績が赤字で配当を出さず、優待だけが異常に良い会社。
  • (一時的な株価上昇はあるが)魅力的な優待は株主集めの「餌」の可能性が高い。
  • いずれ優待の廃止や改悪、会社の経営悪化につながるリスクが非常に高い。

ユニークすぎる優待

  • 結婚相談所の割引など、一部の投資家にしかメリットがない優待。
  • (ネットで高利回りに見える場合があるが)自分に必要なければ、その優待の価値はゼロ。
  • 自分のライフスタイルに合わない優待は、結局使わずに無駄になる。

優待利用できず残念だった銘柄

常磐興産 (9675)

  • スパリゾートハワイアンズの優待銘柄。
  • 20年近く優待をもらっていた。映画『フラガール』にもなった有名施設。
  • 20年間一度も行けず、公開買付で上場廃止になり、優待を使う機会を失った。

杉原杏璃さんが利用していなかった銘柄

クリエイト・レストランツ・ホールディングス (3387)

  • 特徴
    • 街のあらゆる「おいしい」をプロデュース: この会社は、一つのブランドだけでなく、非常にたくさんの種類の飲食店を全国に展開する「食のプロ集団」です。ショッピングモールのフードコートやレストラン、海鮮居酒屋の「磯丸水産」、しゃぶしゃぶ食べ放題の「しゃぶ菜」など、その数なんと約240ブランド、1,000店舗以上を手掛けています。
    • 場所に合わせてお店を変える「変幻自在」スタイル: 最大の強みは、駅ビルやサービスエリア、ゴルフ場といった場所の特性や客層に合わせて、最適な飲食店を企画・運営できる「マルチブランド戦略」です。これにより、様々な場所で効率よく利益を上げることを可能にしています。
    • M&Aによる成長: 他の飲食店をグループに加えるM&A(企業の合併・買収)を積極的に行い、会社の規模を大きくしてきた歴史があります。
  • メリット
    • 使い勝手抜群の「株主優待」: なんといっても、グループの非常に多くのお店で使える「お食事券」が株主優待としてもらえるのが最大の魅力です。和食、洋食、中華、居酒屋、カフェと、その日の気分で使えるお店を選べる楽しさは、他の外食チェーンにはない大きなメリットと言えるでしょう。
    • 景気回復と共に成長: コロナ禍で大きな打撃を受けた外食産業ですが、人々の外出機会が増えると共に業績は力強く回復しています。景気が上向けば、外食の機会も増えるため、その恩恵を受けやすい銘柄です。
    • 安定した配当への期待: 業績の回復に伴い、株主への配当金(お小遣い)も復活し、増配傾向にあります。優待と配当の両方から、株主への還元が期待できるのは嬉しいポイントです。
  • デメリット
    • 景気や消費者の好みに左右されやすい: 外食産業は、景気が悪化して人々の財布の紐が固くなると、真っ先に影響を受けやすい業界です。また、消費者の食の好みやライフスタイルの変化に、常に対応し続ける必要があります。
    • コスト上昇のプレッシャー: 食材価格の高騰や、人手不足による人件費の上昇は、飲食店の利益を圧迫する大きな要因です。これらのコストを価格に転嫁しつつ、客数を維持できるかが常に問われます。
    • 競争の激化: 日本の外食市場は、魅力的なお店がひしめく非常に競争の激しい世界です。その中で、多くのブランドの魅力を維持し、勝ち抜き続けるのは簡単なことではありません。
  • 未来の見通し
    • 「グループ連邦経営」の進化: M&Aで仲間入りした多様なブランドの強みを活かし合い、グループ全体の価値を高めていく「グループ連邦経営」をさらに進化させる方針です。これにより、新たな人気ブランドの育成や、グループ内での連携強化が期待されます。
    • 海外事業の本格的な成長: 国内市場が成熟する中、今後の大きな成長の鍵を握るのが海外事業です。特に、シンガポールや香港、北米などで展開している「しゃぶ菜」や抹茶専門店「MACCHA HOUSE」などが、現地の文化に受け入れられ、店舗網を拡大できるかに注目が集まります。
    • DX推進による効率化: デジタル技術を活用して、店舗運営の効率化や、顧客満足度の向上を目指しています。これにより、人手不足といった課題に対応しつつ、持続的な利益成長を実現することが期待されます。

投資初心者が注意すべきアドバイス

桐谷さんの長年の経験から、投資初心者が学ぶべき重要なアドバイスをまとめます。

  • 「配当」と「黒字」を必ずチェックする
    • 優待に魅力を感じても、その企業の配当状況と業績(黒字か赤字か)を必ず確認しましょう。配当を出しておらず、赤字の企業は、どんなに優待が良くても避けるべきです。四季報などで簡単に確認できます。
  • 「新設優待」には慎重に
    • 優待が新設されると、株価が急騰しがちですが、それが一時的な株主集め(餌を撒いている)である可能性もあります。発表直後に飛びつかず、企業の経営状況や配当実績をしっかり確認し、持続可能かどうかを見極める冷静さが必要です。
  • 高額な株は避ける
    • 初心者は、数百万もするような高額な株には手を出さないのが賢明です。数万円〜数十万円程度で買える銘柄から始め、リスクを抑えながら経験を積むことが大切です。
  • 「自分にとって」価値のある優待を選ぶ
    • 利回りが高くても、自分にとって使い道のない優待(例:結婚相談所の割引券)は、実質的な価値がありません。自分のライフスタイルに合った、本当に使える優待を選ぶことで、投資がより楽しく、生活も豊かになります。
  • 「暴落」をチャンスと捉える視点を持つ
    • 株価の暴落は怖いものですが、桐谷さんのように「優良株を安く仕込む絶好の機会」と捉える視点を持つことができれば、投資家として大きく成長できます。焦って売らず、じっくりと底値を待つ勇気と準備をしておきましょう。

その他(桐谷さんのプライベートな一面)

  • 保有会社数
    • 現在、約1400社もの株を保有。
  • 郵便物の量
    • 優待の権利確定日には、1日に208通もの郵便物が届くこともあり、郵便屋さんがダンボール箱で届けてくれるほど。
  • 忘れられない優待
    • スパリゾートハワイアンズの優待券を20年間もらい続けたものの、一度も行けずに上場廃止になってしまったことが一番の心残り。映画『フラガール』の舞台になった場所なので、行きたかったとのこと。
  • 講演会での出会い
    • 杉原杏里さんとの共演がきっかけで親しくなり、彼女がクリエイト・レストランツ・ホールディングスの優待を都内で使えることを知らずに人に上げていたため、一緒に利用しに行ったエピソードも披露。
  • ファンとの交流
    • 講演会でのツーショット撮影会や、ブースを回る際に差し入れを受け取ることがあるとのこと。

まとめ

桐谷さんが41年かけてたどり着いた結論は、「配当と優良な優待が充実した、堅実な企業を、株価が安くなった時に買い、長く持ち続ける」という、王道かつ非常に力強い投資法でした。

このシンプルな原則は、情報が溢れ、市場が混乱しがちな現代において、私たち個人投資家が長期的に資産を築き、優待で人生を豊かにしていくための、最も信頼できる道しるべと言えるでしょう。

ご注意

本記事は動画の内容をまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

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おっさん事業主
おっさん事業主
急に事業を始めた人
40代半ばに原因不明の体調不良で会社を退社し、しばらく休んでも回復する兆しがないので、出来そうなことから小さく事業を始めました。 何か大きなことを成し遂げたわけではないですが、事業をやってみて気が付いたことを、記録として残していきます。
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