【国策】下町ロケットの再来!?岡本硝子「江戸っ子1号」が挑む南鳥島レアアース開発の全貌
「日本の海が、資源の宝庫に変わるかもしれない」
2026年1月から2月にかけて、南鳥島沖で世界初となる「レアアース泥」の採泥試験が行われています。この歴史的な国家プロジェクトにおいて、ある中小企業の技術が採用されたことで株式市場が沸いています。
その企業とは、岡本硝子(7746)。 そして、採用されたのは下町の技術を結集した深海探査機「江戸っ子1号」です。
今回は、株価ストップ高で注目を集める岡本硝子と、日本の運命を握るレアアース開発の関係について詳しく解説します。
そもそも「江戸っ子1号」とは?
下町の夢が詰まった深海探査機
「江戸っ子1号」の開発が始まったのは2009年。東京・葛飾区のゴム工場、杉野ゴム化学工業所の杉野社長が、大阪の町工場が作った人工衛星「まいど1号」に触発され、「東京の下町でも深海探査機を作りたい!」と立ち上がったのがきっかけでした。
まさにリアル「下町ロケット」とも言えるプロジェクトです。
技術的特徴と岡本硝子の役割
- フリーフォール型: 動力を持たず、重りで沈んで任務完了後に重りを切り離して浮上するシンプルな構造。これにより低コスト化を実現。
- 実績: 2013年には水深7,800mの深海で3Dハイビジョン撮影に成功。
- 岡本硝子の技術: 深海の凄まじい水圧に耐える「直径13インチのガラス球(耐圧容器)」を開発。当初の目標だった「オール国産」の要となりました。
2015年からは、プロジェクト参加企業である岡本硝子が開発から販売までの事業化を主導しています。
なぜ「南鳥島レアアース」が重要なのか?
南鳥島沖(日本の排他的経済水域内)には、世界を驚愕させるほどの資源が眠っています。
- 埋蔵量: 有望海域だけで1,600万トン。これは日本のレアアース需要の数百年分に相当します。
- 品質: 中国の陸上鉱山の20倍という「超高濃度」。
- 世界4位の資源国へ: これが実用化されれば、日本は世界有数のレアアース大国となります。
脱・中国依存の切り札
現在、レアアースの生産・精錬は中国が圧倒的なシェア(生産約70%、精錬約90%)を握っています。EV(電気自動車)や半導体に不可欠なこの資源を国産化することは、日本の経済安全保障上の最重要課題なのです。
今回のプロジェクトでの役割
内閣府主導の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」において、現在、世界初の採掘技術実証が行われています。
地球深部探査船「ちきゅう」が南鳥島へ向かい、水深6,000mの泥を引き上げる実験を行っていますが、ここで「江戸っ子1号」が重要な任務を担っています。
- 役割: 「環境影響評価のモニタリング」
- 採掘によって深海の生態系に悪影響を与えていないか監視するシステムとして、最新の「COEDO 13インチ6,000m仕様機」が4台採用されました。
深海資源開発において「環境への配慮」は国際的なルール作りで最も重視される点であり、ここを任された意義は非常に大きいです。
今後のスケジュールと課題
夢のある話ですが、実用化までにはまだ時間がかかります。
ロードマップ
- 2026年1月〜: 採泥試験・揚泥確認(現在進行中)
- 2027年: 1日350トンの大量採掘試験と、陸上での精製試験
- 2030年頃: 商業採掘の実現を目指す
立ちはだかる課題
最大の壁は「コスト」です。 東京から約2,000km離れ、水深6,000mの深海から泥を引き上げるコストは莫大です。安価な中国産レアアースと価格競争ができるレベルまでコストを下げられるかが、商業化の鍵となります。
投資家視点:岡本硝子の株価はどうなる?
短期的な反応
今回の採用ニュースを受け、岡本硝子の株価はPTS(私設取引システム)などで急騰。低位株(株価が低い銘柄)であるため、個人投資家の資金が集まりやすく、短期的にはお祭り状態となる可能性があります。
中長期的なポテンシャル
- 世界標準化: 江戸っ子1号のモニタリング技術が、今後の深海開発の「国際標準」になれば、海外プロジェクトへの参入も期待できます。
- 別事業の柱: 同社は半導体・EV向けの「窒化アルミニウム基板(放熱基板)」も量産開始しており、AIサーバー需要などの追い風もあります。
まとめ
岡本硝子の「江戸っ子1号」採用は、単なる一企業のニュースに留まらず、日本の資源エネルギー戦略の大きな一歩を象徴する出来事です。
まだ商業化へのハードルは高いものの、「下町のガラス屋が日本の資源危機を救う」というストーリーは、投資家としても日本人としても応援したくなるテーマではないでしょうか。
今後の試験結果と、岡本硝子の動向から目が離せません。
- 江戸っ子1号の経緯: Wikipedia, Pictet, IG証券
- プロジェクト採用・株価反応: JPX, Note, Brandrevalue, Nikkei
- 南鳥島レアアースのデータ: Kabutan, Minkabu, Rakuten Securities
- 今後の課題: Nissan-sec
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