世界供給の3分の1が突如消滅!カタールLNG停止がMRI・半導体・ロケットを止める「ヘリウム危機」の全貌と注目すべき日本株7銘柄
皆様、こんにちは。
突然ですが、「ヘリウム」と聞いて何を思い浮かべますか?多くの方は「風船を浮かせるガス」というイメージをお持ちかもしれません。しかし今、私が最も注目している「見えないリスク」がこのヘリウムにあります。
今回のイラン紛争がカタールのLNGプラントを直撃し、世界のヘリウム供給の約3分の1が突如市場から消えたのです。これは半導体・MRI・光ファイバーすべてに波及する、原油危機よりも深刻になりうる「サプライチェーンの盲点」です。
ニュースのまとめ
2026年3月2日、イランのドローン攻撃がカタールのラスラファン工業都市を直撃し、QatarEnergyはLNG生産を即日停止しました。世界のLNG供給の約20%を担うこの拠点が、物理的な攻撃によって止まったのは史上初のことです。そしてラスラファンでは、LNG精製の副産物としてヘリウムも生産されており、世界のヘリウム供給量の約36%を担うカタールからの供給が突然、不確かなものになりました。
ヘリウムは半導体の製造中に発生する熱の冷却などに用いられています。半導体製造大手のTSMCやSKハイニックスは消費するヘリウムの半分近くをカタールに依存しているとされており、半導体の生産が滞る可能性が指摘されています。
ホルムズ海峡の封鎖が半年以上続いた場合は重大な事態に発展すると警鐘を鳴らす専門家もおり、現時点では大手メーカーの生産に直接的な支障は出ていないものの、長期化リスクへの警戒は続いています。
このニュースの「本質」を読み解く
なぜヘリウムはここまで「見えないリスク」だったのか
ヘリウムはリスクとして認識されにくい条件を複数同時に満たしていました。供給国はカタール・アメリカ・オーストラリアという友好国であり、「敵性国家に握られている」という絵が描けません。完成したチップの中には残らないため、部品表(BOM)から逆算するサプライチェーン分析の網にかかりにくく、天然ガス精製の副産物として生産されるため、独立した市場として可視化もされていませんでした。その結果、専門家の間では認識されていたリスクが、政策や備蓄の議論に浮上することなく放置されてきました。
原油・ナフサは連日ニュースになりますが、ヘリウムはまだ多くの投資家の「死角」に留まっています。これが逆に、関連銘柄がまだ十分に織り込まれていない可能性を示しています。
ヘリウムが止まると何が起きるのか
ヘリウムが産業に果たす役割は、私たちの想像をはるかに超えます。
光ファイバーや半導体、液晶製造等のハイテク産業に不可欠なガスであるとともに、医療用MRIやリニアモーターカーなどの超伝導応用分野を支える液化ヘリウムとして、ヘリウムは他の物質では代替できない固有の性質を数多く持っています。
特に半導体製造への影響は深刻です。韓国貿易協会のデータによると、2025年の韓国ヘリウム輸入量の64.7%がカタールからのものです。ホルムズ海峡が封鎖されることでカタール産ヘリウムの海上輸送ルートも妨げられ、サプライチェーン断裂リスクはさらに高まっています。
MRI装置、iPhone・PCに使われる半導体チップ、ロケットエンジンの加圧、光ファイバーの製造――これらすべてでヘリウムは「代替不可能な必需品」として機能しています。
代替ソースの確保は「争奪戦」になる
米国産ヘリウムは品質面での信頼性が確立されているものの、カタール産との価格差が障壁となります。ロシア産は量・価格の両面で競争力を有しますが、ウクライナ戦争以降の制裁環境下では供給経路の確立自体が困難です。カタール以外の生産者への需要増の恩恵を受ける可能性がある一方、代替ソースへの切り替えには相当の時間と費用が必要です。
各国が「自国優先」に動くなか、サプライチェーンの断層は原油価格だけでは見えない場所にも広がっています。この囲い込みの連鎖が次のショックを生む可能性があります。
「脱ヘリウム技術」が国策テーマに浮上する
今回の危機は、長期的に見ると「ヘリウムに頼らない技術」への巨額投資を各国政府に促します。高温超電導技術(液体窒素で動く超電導磁石)やヘリウム回収・再利用システムの需要が、まさに国策レベルで加速する局面が来ています。
ここまで最新の市場動向や注目銘柄を解説してきましたが、激動の相場で最も確実な投資先は、自分自身の「分析スキル」です。
日本最大級の総合マネースクール「ファイナンシャルアカデミー」では、特定の銘柄に依存しない、一生使える「正しい投資のルール」を中立的な立場から学べます。
現在、初心者からでもプロの視点が身につく「無料体験セミナー」をオンライン・教室で開催中。情報の波に飲み込まれる前に、まずは本物の「思考法」を手に入れてみませんか?
【無料体験会参加】株式投資スクール/ファイナンシャルアカデミー投資家目線で見る関連銘柄
本命株
岩谷産業(証券コード:8088)
- 【業種】産業ガス商社(ヘリウム国内トップシェア)
- 【株価帯】約6,500円前後
- 【PER】12倍台 【配当利回り】約2.5%
- 【狙い目の理由】日本で初めてカタール産の直接購入権を獲得し、アメリカ産とカタール産の「ダブルソース」による安定調達・安定供給体制を構築してきた国内ヘリウムのトップサプライヤーです。 既に備蓄量を2倍に拡充し、カタール産が止まっても一定期間の供給を継続できる体制を整えています。ヘリウム価格高騰→販売単価上昇→利益率改善というシナリオで最も直接的な恩恵を受ける本命銘柄です。
本命低位株(注目株)
大陽日酸(証券コード:4091)
- 【業種】産業ガス大手(三菱ケミカルグループ傘下)
- 【株価帯】約3,500円前後
- 【PBR】1.0倍 【配当利回り】3%超
- 【狙い目の理由】ヘリウムだけでなく窒素・アルゴン・水素も幅広く扱い、ヘリウム代替ガスの研究開発を加速中。高温超電導技術で液体窒素を使うMRI装置の開発に参画しており、「脱ヘリウム」技術の恩恵銘柄でもあります。PBR1倍の割安水準が際立ちます。
関連銘柄カタログ(全銘柄掲載)
東レ(証券コード:3402)
- 【業種】炭素繊維・先端材料
- 【株価帯】約900円前後
- 【PBR】1.2倍
- 【特徴】炭素繊維・先端材料の大手として超電導材料の開発で実績を持ちます。ヘリウム不要の高温超電導技術への参画が期待され、脱ヘリウム技術テーマの恩恵銘柄として注目できます。900円×100株=9万円から投資可能。
古河電気工業(証券コード:5801)
- 【業種】電線・超電導ケーブル
- 【株価帯】約3,000円前後
- 【PBR】0.8倍台と割安
- 【特徴】超電導ケーブルの開発に取り組む電線大手で、ヘリウム不要の高温超電導技術で先行しています。PBR0.8倍台という割安水準も注目ポイント。3,000円×100株=30万円。
住友電気工業(証券コード:5802)
- 【業種】電線・超電導線材
- 【株価帯】約2,000円前後
- 【PBR】0.7倍台と割安
- 【特徴】高温超電導線材メーカーとしてヘリウム不要化の技術開発をリードしています。PBR0.7倍台という超割安水準に注目。2,000円×100株=20万円。
島津製作所(証券コード:7701)
- 【業種】医療機器・分析機器
- 【株価帯】約4,000円前後
- 【PBR】2.0倍
- 【特徴】医療機器・分析機器の大手として、ヘリウム回収システム付きMRI装置の開発に取り組んでいます。ヘリウム危機が長期化するほど、「ヘリウムを節約できる装置」の価値が高まるという逆張り的な恩恵が期待できます。
「低位株に興味はあるけど、スマホだけで本当に買えるの?」「手続きが面倒くさそう…」
そう感じて、なかなか一歩が踏み出せていませんか?
大丈夫です。今のネット証券は、スマホだけで・完全無料で・最短5分で口座が開けます。この記事では、資金数千円から低位株を始めたい初心者の方に向けて、本当に使いやすいネット証券だけを厳選して紹介します。

投資にあたっての注意点
上記銘柄はあくまでテーマに関連する企業として取り上げたものです。中東情勢の急変(停戦・和平)によってヘリウム供給が回復した場合、相場の方向性が急変する可能性があります。投資判断はご自身の責任で行っていただき、必要に応じて専門家へのご相談もご検討ください。株式投資には元本割れのリスクが伴います。
まとめ:今後の見通しと投資戦略
今回のヘリウム危機の本質は、「友好国からの調達だから安全」という認識が、輸送路リスクを視野に入れていなかったという盲点の露呈です。生産国の政治的立場と、輸出ルートの地政学的リスクは全く別の問題であり、今回の事態はその盲点を具体的な形で示しました。
このニュースから見える3つの投資テーマを整理します。
- 短期テーマ:ヘリウム商社・供給企業
- 価格高騰を販売単価上昇に転換できる岩谷産業・大陽日酸
- 中期テーマ:ヘリウム回収・再利用技術
- 希少なヘリウムを循環させるシステム需要が急増
- 長期テーマ:脱ヘリウム(高温超電導)
- 古河電工・住友電工・東レなど超電導材料企業への国策予算流入
株式市場では、ヘリウムの調達途絶への懸念が半導体関連株全体に影を落としており、原材料の輸入依存度の高さが意識されれば、海外マネーの敬遠を招く懸念もあります。
一方、この「見えない危機」にいち早く気づき、恩恵銘柄を押さえておくことが、中長期の投資戦略において重要になってくると私は考えています。引き続きヘリウム動向と中東情勢をあわせてウォッチしていきましょう。
- ロジ・トゥデイ(物流メディア)「原油の陰のヘリウム途絶、供給網の新たな死角」 → https://www.logi-today.com/923663
- GIGAZINE「イランによる攻撃でカタールでのヘリウム生産が停止し世界中の半導体生産に影響が及ぶ可能性が指摘される」 → https://gigazine.net/news/20260316-iran-qatar-helium-semiconductor/
- 日本経済新聞「半導体、カタール産ヘリウム調達に懸念 ホルムズ封鎖で韓国が警戒」 → https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC06B6U0W6A300C2000000/
- 日本経済新聞「半導体相場に「ヘリウム不安」 岩谷産業株、市況上昇でもさえず」 → https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB110O10R10C26A3000000/
- XenoSpectrum「ヘリウムが止まった日:イラン戦争がもたらす半導体サプライチェーンの構造的危機」 → https://xenospectrum.com/qatar-helium-crisis-semiconductor-supply-chain/
- note(こまさか とも)「ヘリウム不足が半導体を止める——中東の攻撃が可視化したサプライチェーンの盲点」 → https://note.com/tomos_ai_lab/n/n494a6819e7b7
- 日経エネルギーNext「イラン攻撃でカタールがLNG生産停止、JEPXスポット市場価格への影響は?」 → https://project.nikkeibp.co.jp/energy/atcl/19/feature/00001/00116/
- ジェトロ ビジネス短信「日本のLNG輸入量のホルムズ海峡依存度は6.3%、LNG生産停止中のカタールのシェアは5.3%」 → https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/03/7dc85f3bc19692d8.html
- 岩谷産業 産業ガス総合サイト「ヘリウム(He)|取扱産業ガス」 → https://industry.iwatani.co.jp/industrial-gas/lineup/359/
- 日本経済新聞「岩谷産業、半導体用ガス備蓄2倍に 安定供給に先手」 → https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF257D50V20C24A1000000/
- 本記事の内容は、公開時点の情報を基にした投稿者個人の主観による「予想」や「考察」であり、将来の事実や結果を保証するものではありません。
- 記事内で紹介している銘柄、株価、発売時期、仕様などは推測を含みます。
- 投資や購入に関する最終的な決定は、必ずご自身で最新の企業IRや公式情報をご確認の上、自己責任で行ってください。
- ※本記事で紹介している証券会社などはPRを含みます
