欧州6社で6.7兆円「EV損切り」完了!ホンダ2.5兆円と合わせて世界で9兆円超の”EVバブル崩壊コスト”が示す次の投資テーマ
皆様、こんにちは。
本日は、前日のホンダの巨額損失発表に続き、さらに大きな視点でEVテーマを読み解くニュースをお届けします。欧州の自動車大手6社が、EV戦略の見直しによって合計約6.7兆円という天文学的な特別損失を計上したというのです。
ホンダの2.5兆円に続き、欧州でも6.7兆円。世界の自動車産業が、今まさに歴史的な転換点を迎えていることは明らかです。今回は、この大きな構造変化が株式市場にとって何を意味するのかを、私なりに丁寧に読み解いていきます。
ニュースのまとめ
欧州自動車メーカー6社の2025年12月期決算が出そろい、ステランティスなど3社が最終赤字に転落、2社が減益となりました。世界的なEV需要の低迷を受けてエンジン車の開発強化に回帰したことで、6社合計で363億ユーロ(約6兆7,000億円)の特別損失を計上しました。
特にステランティスは、2025年12月期の最終損益が223億6,800万ユーロ(約4兆1,200億円)の赤字となり、前期の5兆円超の黒字から一気に赤字転落という衝撃的な結果となっています。
ステランティスは新CEOのもと、「14のブランドを持つ多様性を活かし、同じプラットフォームでEVもガソリン車も作れる」柔軟性を生存戦略の核に据え直しており、V8エンジンを搭載したガソリン車の復活さえ視野に入れています。
また、この日経記事のタイトルにある「エンジン回帰に2つの重荷」とは、EV化投資で蓄積した技術・設備の除却コストと、欧州規制が依然として続く中でエンジン強化に戻ることの政治的リスクを指しています。
このニュースの「本質」を読み解く
EVバブルが崩壊した「3つの構造的理由」
欧州でEVの普及が計画通りに進まなかった根本的な理由は何だったのでしょうか。
ヨーロッパでEVの普及が想定を大幅に下回っている背景には、国や地域によって充電スタンドの整備状況に大きなばらつきがあること、EV価格の高止まりによる一般層の購入困難、そして売却時の残存価値の低さが大きな障壁となっています。
EU欧州委員会は2035年に予定していた内燃機関車の新車販売禁止方針を事実上撤回し、ハイブリッドやプラグインハイブリッドを認める方向へ大きく舵を切りました。「エンジンは死んだ」とまで断じていた欧州が、現実の前に膝を屈した形です。
つまりこの損失は、単なる経営判断のミスではなく、政策・インフラ・価格という三重の構造的課題が重なった必然の結果と見るべきでしょう。
「日本メーカーの全方位戦略」が正しかったと証明された
「EV(電気自動車)に乗り遅れた周回遅れのトヨタ」――ほんの数年前まで欧米メディアや一部投資家が繰り返していたこのフレーズは、2026年を迎えた今、完全に過去のものとなりました。EV一本足戦略が限界に直面する中、HVを軸にした現実路線が評価を逆転させています。
EVの代替・補完としてハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)が世界的に再評価されており、トヨタをはじめとする日本メーカーが得意とするHEVは燃費性能と価格のバランスに優れ、世界的に販売を伸ばしています。
一方、欧州メーカーはHVの技術蓄積が乏しいため、VWグループは2026年から初めて本格的なフルハイブリッドシステムを欧州市場に投入する計画であり、長年HVを磨いてきた日本メーカーとの技術差が改めて浮き彫りになっています。
資金は「エンジン関連・HV部品」へ逆流する
EV一本路線の崩壊は、株式市場における資金の流れにも大きな変化をもたらします。これまでEV・電池・半導体に集中していた資金が、ハイブリッド制御・エンジン部品・燃料系部品といった、かつて「時代遅れ」と見られていた分野へと逆流し始めるサイクルが生まれます。
欧州の新車市場でも、エンジン車とハイブリッド車を合計した「エンジン搭載車」の比率は82.4%を占めており、脱エンジン車を掲げる欧州ですら新車販売の8割以上がエンジン車という現実があります。
この現実が、エンジン・HV関連部品サプライヤーへの長期的な需要を支えています。
ここまで最新の市場動向や注目銘柄を解説してきましたが、激動の相場で最も確実な投資先は、自分自身の「分析スキル」です。
日本最大級の総合マネースクール「ファイナンシャルアカデミー」では、特定の銘柄に依存しない、一生使える「正しい投資のルール」を中立的な立場から学べます。
現在、初心者からでもプロの視点が身につく「無料体験セミナー」をオンライン・教室で開催中。情報の波に飲み込まれる前に、まずは本物の「思考法」を手に入れてみませんか?
【無料体験会参加】株式投資スクール/ファイナンシャルアカデミー投資家目線で見る関連銘柄
本命株
デンソー(証券コード:6902)
- 【業種】自動車部品(世界最大級)
- 【株価帯】大型株
- 【時価総額】大型
- 【狙い目の理由】
- ハイブリッド制御システム・燃料系部品・車載半導体を幅広く手掛ける世界最大級の自動車部品メーカーです。EV一本路線の崩壊により、HV需要が世界的に拡大する中で、最も包括的な恩恵を受ける本命銘柄と言えます。欧州メーカーがHVに回帰するにあたって必要な技術・部品を供給できる希少な企業です。
本命低位株(注目株)
ミクニ(証券コード:7247)
- 【業種】燃料系部品・キャブレター
- 【株価帯】数百円台の低位株
- 【時価総額】小型
- 【狙い目の理由】
- キャブレター・燃料系部品のメーカーで、EVでは不要ですがエンジン車には必須の部品を供給しています。EV減速=需要復活という典型的な恩恵銘柄。株価が低く時価総額も小さいため、テーマ資金が集中しやすい特性があります。
EV失速で注目の低位株カタログ
ユニバンス(証券コード:7254)
- 【業種】トランスミッション
- 【特徴】HV・EV両対応のトランスミッションメーカー。電動化の方向がどちらに向いても対応できる技術基盤を持ちます。出遅れ感のある割安株として注目です。
河西工業(証券コード:7256)
- 【業種】自動車内装部品
- 【特徴】自動車メーカー向けに内装部品を幅広く供給する企業。低位株としてテーマ資金が入りやすく、個人投資家の監視リストに入りやすい銘柄です。
今仙電機製作所(証券コード:7266)
- 【業種】シート関連部品(ホンダ系サプライヤー)
- 【特徴】ホンダ向けサプライヤーとして位置づけられており、ホンダのHV強化路線拡大で思惑が入りやすい銘柄です。
エフテック(証券コード:7212)
- 【業種】シャシー部品(ホンダ系)
- 【特徴】ホンダ系シャシー部品メーカー。ホンダがHVシフトを進めることで生産増加・受注回復の恩恵が期待できる銘柄です。
愛三工業(証券コード:7283)
- 【業種】燃料系部品
- 【特徴】燃料系部品の専門メーカーとして、ガソリン車・HV回帰テーマの典型的な恩恵銘柄に位置します。エンジン関連需要の持続が追い風となります。
「低位株に興味はあるけど、スマホだけで本当に買えるの?」「手続きが面倒くさそう…」
そう感じて、なかなか一歩が踏み出せていませんか?
大丈夫です。今のネット証券は、スマホだけで・完全無料で・最短5分で口座が開けます。この記事では、資金数千円から低位株を始めたい初心者の方に向けて、本当に使いやすいネット証券だけを厳選して紹介します。

投資にあたっての注意点
上記銘柄はあくまでテーマに関連する企業として取り上げたものです。EV・HVをめぐる政策環境は引き続き変化が続いており、各社の業績への実際の影響は状況次第で異なります。投資判断はご自身の責任で行っていただき、必要に応じて専門家へのご相談もご検討ください。株式投資には元本割れのリスクが伴います。
まとめ
今回のニュースの本質は、「EV崩壊」ではなく「EV一極集中の終わり」です。EVという技術自体が消えるわけではありませんが、EV市場の成長のスピードと質が当初の想定からずれてきたという認識が世界で広がっており、EVの成否を台数やシェアではなく、利益率と持続性で測る局面に入ったと言えます。
今後の資金の流れを整理すると、注目すべきテーマは以下の通りです。
- ハイブリッド車関連部品:欧州・日本・米国でHV需要が急拡大。日本メーカーのHV技術が世界で頼りにされる構造へ
- エンジン・燃料系部品:「ガソリン車は死なない」という現実が確認され、部品需要が想定より長く続く
- 日本の自動車サプライヤー全体:欧州がHVに回帰する中で、技術蓄積が豊富な日本メーカーへのグローバル受注が拡大する可能性
VWやフォードがEV投資で巨額赤字に沈む一方、トヨタはHV需要を取り込み1,000万台体制を維持。エンジン技術と供給網を守った戦略が競争力を生んだという評価が、今や世界標準となりつつあります。
この「時代の逆転」を、株式市場という視点から丁寧に追っていくことが、これからの投資戦略に欠かせないと私は考えています。引き続き、注目していきましょう。
- 日本経済新聞「欧州車の「EV損切り」、6社で特損6.7兆円 エンジン回帰に2つの重荷」
- 日本経済新聞「ステランティス4兆円損失 前期赤字転落 EV戦略転換で計上」
- 日本経済新聞「ステランティス、4兆円損失計上 25年12月期にEV戦略転換で」
- Life in the FAST LANE「ステランティス衝撃の260億ドル赤字。EVシフトの誤算と「V8エンジン復活」への大転換戦略とは」
- CAR CARE PLUS「ステランティスが223億ユーロの赤字計上、顧客ニーズと規制変化に対応した戦略転換で…2025年通期決算」
- ビジネスジャーナル「トヨタ「EV消極」戦略の完全勝利…欧州2035年禁止撤回で露呈したEVバブルの末路」
- coki(公器)「EVに出遅れたはずのトヨタが、なぜ今「正しかった」と言われ始めたのか」
- EV DAYS(東京電力エナジーパートナー)「ヨーロッパの電気自動車の普及率は?EV販売が減速しているって本当?」
- Carconnect「ヨーロッパは電気自動車(EV)の普及に失敗したって本当?現状の数値データを解説」
- ビジネスジャーナル「HV販売台数がEVを逆転 「トヨタ会長は正しかった。恐ろしいほどの先見の明」」
- 本記事の内容は、公開時点の情報を基にした投稿者個人の主観による「予想」や「考察」であり、将来の事実や結果を保証するものではありません。
- 記事内で紹介している銘柄、株価、発売時期、仕様などは推測を含みます。
- 投資や購入に関する最終的な決定は、必ずご自身で最新の企業IRや公式情報をご確認の上、自己責任で行ってください。
- ※本記事で紹介している証券会社などはPRを含みます
