【初心者向け】Amazonでブランド登録するには?商標登録のやり方と費用を完全解説

Amazonで、自分だけのオリジナル商品を売りたい。コピー商品からブランドを守り、信頼の証である「ブランド登録」をしたい──。
しかし、その前に立ちはだかる、高く険しい壁。それが「商標登録」です。 「弁理士に頼まないと無理?」「費用も時間もかかりそう…」「書類が複雑で、間違えたらどうしよう…」 そんな、多くの初心者が抱える不安と躊躇。
ご安心ください。その壁、実はあなた自身の手で、しかも驚くほど確実に乗り越える方法があります。
この記事では、実際に筆者が、専門家に頼らず自力で商標登録を成し遂げた全手順を徹底解説。そして、申請ミスをほぼゼロにする、特許庁の制度を活用した、ほとんど知られていない【究極の裏ワザ】まで、包み隠さずお教えします。
Amazonのブランド登録には「商標登録」が必須
Amazonでブランド登録するには、「特許庁に正式に登録された商標」が必要です。
- 出願中ではNG
- 登録証が発行されている必要あり
- 類似商標と被ると審査に落ちる
つまり、「ブランド名は自由に名乗れるけど、守ってくれるのは“登録”されてから」ということ。

商標登録は自分でできる!代行は基本NG
「商標登録って弁護士や行政書士に頼まないとできないのでは?」と思っていませんか?
実は、個人でも十分可能です。
ただし注意点があります。
- 弁護士などの資格者以外の“代行”は違法
- 友人に代行を頼むのもNG(会社や団体でなければダメ)
- 無資格者の代行サイトは特許庁も警告しています
だからこそ、自分でやるのが安全でコストも抑えられます。
商標登録の流れ【個人でできるステップ】
Step1:商標を決める
- ブランド名やロゴを決める
- 類似商標がないか検索(J-PlatPat)
Step2:指定商品・区分を決める
- 扱う商品のジャンルごとに「区分」があります
- 例:衣類 → 第25類、バッグ → 第18類
Step3:願書を作成
- 手書きまたは電子申請
- 特許庁の公式書式を使用
→ 願書のPDF記入例(特許庁)
Step4:特許庁に提出(電子or郵送)
商標登録の願書が完成したら、いよいよ提出です。提出方法は以下の2つから選べます。
- ① 電子出願(インターネット経由)
- ② 郵送出願(紙で提出)
それぞれのメリット・注意点をまとめました。
① 電子出願の具体的な方法
どこにログインするのか?
電子出願は「JPOの電子出願ソフト(特許庁の専用ソフト)」を使って行いますが、一般人が気軽に行うには「J-PlatPat(J-PlatPat Lite含む)」とは別のシステムが必要です。
本格的に行うには「e出願ソフトサポートサイト」から以下を準備する必要があります。
電子出願で必要なもの
項目 | 内容 |
---|---|
電子証明書 | マイナンバーカード等に含まれる公的個人認証 |
ICカードリーダー | マイナンバーを読み込むために必須 |
出願用ソフト | 特許庁の「特許出願ソフト(e出願ソフト)」をインストール |
署名ツール | 電子的に本人確認するために必要 |
手数料納付用アカウント | インターネットバンキング・クレジットカードなど |
電子出願の注意点
- 準備に時間がかかる(ソフト導入、証明書の取得など)
- 初心者にはややハードルが高い
- 自宅にICカードリーダーがない場合は、別途購入が必要(1,000円前後)
こんな人におすすめ
→ 法人・事業者・複数件を出願する予定がある人
② 郵送出願の具体的な方法
どこに送る? どうやって送る?
郵送出願の場合、願書は以下の宛先に送ります:
〒100-8915
東京都千代田区霞が関3-4-3
特許庁 特許行政部 総務課 特許出願係 宛
どの郵送方法がよいのか?
方法 | おすすめ度 | 特徴 |
---|---|---|
簡易書留(推奨) | ◎ | 配達記録が残り、確実に届く |
レターパックプラス | ○ | 追跡あり。速達相当のスピード |
普通郵便 | × | 紛失リスクがあるため非推奨 |
おすすめは「簡易書留+封筒A4サイズ」
→ 100円程度の追加料金で安全性が格段に上がります。
郵送出願のデメリット:電子化手数料がかかる
郵送で送った場合、特許庁側で電子データに変換するための「電子化手数料」が別途発生します。
電子化手数料
- 2,400円 +(800円 × 用紙の枚数)
例:3枚の場合 → 2,400円+800円×2枚=4,000円
※出願料とは別に支払いが必要です。
どちらを選べばよいか?【初心者向けまとめ】
出願方法 | おすすめ対象 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
電子出願 | 法人・中級者 | 早くて安い、ミスが減る | 導入ハードルが高い |
郵送出願 | 初心者 | 簡単、コンビニで対応可 | 電子化手数料がかかる |
→ 初心者には郵送(+FAX事前チェック)が一番確実で安全です。
※FAX事前チェックについては後述しています
実際にやってわかった!注意点・間違いやすいところ
商標は「登録できそう」な名前かチェック必須
「なんとなくオシャレ」でも、類似商標があれば落ちます。
J-PlatPat(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)で検索は必ず!
区分は重複に注意
バッグと衣類では登録区分が異なります。必要な区分を取りこぼすと再申請になります。
願書は“形式ミス”で落とされることも
例えば、
- 出願人の住所が住民票と違う
- ロゴの添付が不適切
細かいところで差し戻されることもあるので、事前確認が重要です。
郵送 vs 電子出願|どちらが良い?
比較項目 | 郵送出願 | 電子出願(J-PlatPat) |
---|---|---|
費用 | 安い | やや高い(システム利用料) |
ミス | 書類不備のリスク高 | システムがエラー通知してくれる |
簡単さ | プリントや封筒の用意が必要 | マイナンバーなどが必要 |
おすすめ | 初心者なら「郵送+FAXチェック」がおすすめ |
商標登録にかかる費用(2025年時点)
内容 | 費用(税込) |
---|---|
出願料(1区分) | 12,000円 |
登録料(1区分) | 28,200円(10年分) |
合計 | 40,200円〜(1区分の場合) |
※区分が増えると1区分あたり追加料金あり
※電子出願はシステム手数料が別途かかることもあります
特許庁に事前チェックしてもらえる裏ワザ:FAX活用術
実際に筆者がやった裏ワザです。
FAXで願書を送って“事前チェック”してもらえる!
- メールでは対応してもらえない
- FAX送信前に電話で「内容確認をお願いしたい」と伝える
- 送付先や担当者名を聞いておく
- チェックをしてくれるのは別の人になる
- 余白に「折り返し電話番号」「ページ数」を明記
- コンビニFAXでOK(1回50円程度)
これをやっておけば、形式ミスでやり直しになるリスクを減らせます。
商標登録で「自分のブランド」を守ろう
- ブランド登録をしたいなら商標登録は必須
- 代行はリスクがあるので自分でやるのが安心
- FAXによる事前チェックを活用すれば、初心者でも成功しやすい
Amazonでの販売を本格的に進めたいなら、まずは自分のブランドを守る第一歩として、商標登録に挑戦してみましょう!
まとめ
今回は、Amazonでのブランド展開に不可欠な「商標登録」を、専門家に頼らず、自力で、そして確実に行うための具体的な手順とコツをご紹介しました。
「商標登録」と聞くと、法律が絡む専門的な手続きで、素人には手が出せない領域だと感じていたかもしれません。しかし、本質は「正しい情報を、正しい書式で、然るべき場所に提出する」という、非常にシンプルなプロセスです。
あなたが、この挑戦を成功させるための「3つの黄金律」を、もう一度心に刻んでください。
- 「自分でやる」と覚悟を決める
- 高額な依頼費用を節約できるだけでなく、違法な代行業者に騙されるリスクを完全に回避できます。あなたのブランドを守る第一歩は、あなた自身で踏み出すのが最も安全です。
- 申請前の「J-PlatPat」での検索を徹底する
- 申請が却下される最大の理由は「類似商標の存在」です。事前に徹底的に調査することが、時間とお金を無駄にしないための、最大の防御策となります。
- 【最強の裏ワザ】特許庁への「FAX事前チェック」を必ず活用する
- 本申請の前に、FAXで願書案を送付し、形式的な不備がないかを確認してもらう。このひと手間が、申請の成功確率を99%まで引き上げる、最強のテクニックです。
あなたのブランドは、あなたにとって大切な資産です。この記事を羅針盤として、その資産を守るための、力強く、そして確実な第一歩を踏み出してください。