イランの新最高指導者が「ホルムズ海峡封鎖継続」を宣言——ドル円がついに159円台に接近、160円という「最後の壁」の攻防が始まった
こんにちは。今回は、今日入ってきた非常に重大なニュースをテーマにお届けします。
イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師は3月12日、就任後初めて声明を公表しました。ホルムズ海峡の封鎖について「戦争の圧力の手段として使う」と明言し、米国との対決姿勢を鮮明にしました。イラン国営メディアが伝えました。
モジタバ師は4日前に父の後を継ぎ最高指導者に就任。「ホルムズ海峡閉鎖のレバーは引き続き、確実に利用される必要がある」と述べ、米国とイスラエルが攻撃を続けるなら他の戦線を開く意思があると明らかにしました。
この声明が市場に与えた意味は非常に大きいです。
先週来、市場には「そろそろ停戦交渉に入るのでは」という楽観論が根強く残っていました。しかし新指導者が就任早々に「封鎖継続」を宣言したことで、「長期化シナリオ」が一気にメインシナリオに格上げされました。
そして為替市場はこれに即座に反応しました。
昨日(3月11日)のドル円は終値ベースで約0.6%上昇。有事のドル買いが優勢となり、158.98円前後まで上伸しました。IEAが過去最大規模となる4億バレルの石油備蓄放出に合意したものの原油高は止まらず、インフレ懸念を背景に米長期金利が上昇。日本の貿易収支が悪化するとの懸念も相まってドル高・円安が進行しました。
ドル円は今や、2024年7月以来となる160円台回復が現実の射程に入ってきています。
この記事では、この状況の構造と、現在のレート(ドル円159円前後・豪ドル円113.69円)に基づいたリアルな投資戦略をお伝えします。
今、ホルムズ海峡で何が起きているのか
今回の危機の起点は2026年2月28日に実施された米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃です。イランの最高指導者ハメネイ師が死亡したと国営メディアが伝え、イランは直ちに報復措置に動きました。イラン革命防衛隊はホルムズ海峡を通過する船舶への攻撃を警告し、タンカー3隻への攻撃を表明。これを受けて日本郵船や川崎汽船を含む海運各社が相次いで通峡を停止し、海峡は3月1日から2日にかけて事実上の封鎖状態に入りました。3月11日には英国海事貿易機関(UKMTO)が、ホルムズ海峡とペルシャ湾において3隻の船舶に飛翔体が直撃したと発表しました。武力衝突が海上輸送への脅威を継続的に生み出している状況が続いています。
「封鎖か否か」の複雑な実態
ここで少し丁寧に整理しておきたいのが、「封鎖」という言葉の実態です。
イラン軍報道官は6日、ホルムズ海峡について「封鎖しておらず、するつもりもない」と述べ、米国とイスラエルに関係しない船舶の通過を認める方針を示しました。産油国が多いペルシャ湾岸諸国との関係を意識した発言とみられます。一方で革命防衛隊は対抗措置をとる構えを示しており、イラン内部でも発言に齟齬があります。ホルムズ海峡は国際海峡であり、各国船舶の航行の自由が確保されなければならず、国際法上の意味での「封鎖」は実施できないとの指摘もあります。実態は「閉鎖」や「通峡阻止」と表現する方が正確で、英BBCでも「blocking」や「closing」と表現しています。つまり現状は「完全封鎖」ではなく「選択的な通峡阻止」という状態ですが、海運会社が保険・安全面から自主的に通峡を停止しているため、実質的な機能停止が続いています。今回のモジタバ師の声明は、この状態をさらに長引かせる意思表示です。
「長期化シナリオ」が為替に与える4つの影響
今日の声明で市場が最も注目したのは、「短期で終わらない」というメッセージです。これは為替市場に次の4つの影響をもたらします。
原油高の長期化 → 日本の貿易赤字継続拡大 → 円売り圧力持続
ホルムズ海峡封鎖は単なる航路問題ではなく、原油生産・輸出・海運が同時に制約を受ける構造的な危機へと発展しています。イラク南部の主要油田では輸出できなくなったことで生産調整を余儀なくされ、UAEやクウェートでも原油生産の削減が始まっています。
FRBの利下げ後退が長期化 → ドル高圧力が持続
バンク・オブ・アメリカは2026年のブレント原油予測を引き上げ、イラン紛争が世界のエネルギー余剰を「一掃」し、供給と価格の見通しをはるかに脆弱なものにしたと警告。紛争が2026年第2〜4四半期まで延長された場合、最大130ドルに達する可能性があると指摘しています。
円が「最大の被害通貨」になるリスク
ザイFX!の専門家コラムでは「イランの軍事衝突で円が最大の被害通貨になる」と指摘。日本銀行も金融市場が不安定な状況では極端な利上げはできず、円安への歯止めがかかりにくい状況です。
豪ドルへの資源高メリットが継続
豪ドル円やスイスフラン円の上昇は、これらの通貨が特別強いというよりも、円が構造的に弱いことの表れです。2025年も円はドルと並んで主要通貨の中で最弱通貨であり、2026年もその構図が続いています。
ここまで最新の市場動向や注目銘柄を解説してきましたが、激動の相場で最も確実な投資先は、自分自身の「分析スキル」です。
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ドル円は日米通貨当局が「レートチェック」を行ったとされる1月23日以来の159円台に接近しており、1月14日に付けた年初来高値の159.45円前後を視界に捉えています。この水準を突破すれば2024年7月以来となる160円台の回復も現実味を帯びることになります。
ザイFX!の分析では「160〜165水準で実弾介入があるか」が注目されており、160円台乗せの可能性が高まっているとしています。
一方で、米ドル円は159円台で介入警戒感は高まっているが、金融市場が不安定なため極端な対応はできなさそうで、イラン情勢がはっきりするまでトレンドを読むのは正直難しいとの見方もあります。
160円は単なる「数字の節目」ではありません。2024年に政府・日銀が実弾介入を実施した水準であり、現在も臨戦態勢にあるとされています。
原油高と円安のダブルパンチによる物価上昇や景気悪化を回避したい日本政府が円買い介入の発動について臨戦態勢にあることは容易に想像でき、今日のドル円はイラン情勢を睨みつつ横目で円買い介入も気にしながらの神経質な相場展開となりそうです。
具体的な投資戦略
本命:ドル円(USD/JPY)の戦略
現在レート:158.98円前後(159円台接近中)
- 【通貨ペア】 ドル円(USD/JPY)
- 【重要ライン】
- 160.00〜165.00円:日本政府・日銀の介入警戒ゾーン
- 159.45円:年初来高値(直近の最大抵抗)
- 158.00〜158.50円:押し目の目安・買いが入りやすい水準
- 【シナリオ①(本命):押し目ロング】
- エントリー:158.00〜158.50円の押し目
- 利確目標:159.45円突破確認後→160.00円
- 損切り:156.00円割れ
- 理由:有事のドル買い・インフレ再燃・FRB利下げ後退・日本貿易赤字拡大という4つの追い風が継続。押し目では買いが入りやすい構造が維持されています。
- 【シナリオ②(短期逆張り):159円台後半でのショート】
- エントリー:159.30〜159.50円付近
- 利確:157.50〜158.00円
- 損切り:160.50円超え
- 理由:介入警戒ラインに近づくほど突発的な急落リスクが高まります。小さく取る逆張りとして機能しやすい局面です。
注目:豪ドル円(AUD/JPY)の押し目ロング戦略
現在レート:113.69円(+1.03%)
豪ドル/ドルは2023年2月の高値を上抜け、0.7200が次の関門。0.72台に乗せると、0.7283や節目の0.7300が視野に入ります。豪ドル/円でも原油高への警戒継続がオセアニア通貨の動向に影響しており、円安・ドル高の展開が続いています。
- 【通貨ペア】 豪ドル円(AUD/JPY)
- 【目線】 押し目ロング
- 【エントリー目安】 112.00〜112.50円の押し目
- 【利確目標】 115.00円
- 【撤退ライン(損切り)】 109.00円割れ
- 【狙い目の理由】 資源国通貨としての原油高メリット・豪中銀の利上げ観測・円の構造的弱さという三重の追い風が継続中。ただし113円台後半の高値圏での新規ロングはリスクが高く、押し目をしっかり待つことが重要です。
今後の展開を左右する5つの焦点
現時点での最大の焦点は「封鎖がいつまで続くか」に尽きます。今後の展開を左右するのは次の点です。トランプ政権がイランとの停戦・交渉に転じるか、機雷の実際の敷設が確認されるか、産油国の貯蔵能力が尽きる時期(JPモルガン推計では25日分)、IEA・G7による戦略備蓄放出の規模と効果、中国の仲介外交がどこまで機能するかです。
特に重要なのが中国の動きです。中国の原油輸入の約半分がホルムズ海峡を通過しており、中国にとってもこの封鎖は「対岸の火事」ではありません。中国がイランとの独自外交ルートで仲介に成功すれば、相場は一気にリスクオン方向に動く可能性があります。
まとめ|「封鎖継続宣言」が相場の構造を変えた
今日のモジタバ師の声明が示したのは、「長期化シナリオをメインシナリオとして受け入れなければならない」という現実です。
これにより、
- ドル円:159円台突破→160円攻防という歴史的な局面に突入しつつある
- 豪ドル円:資源高・利上げ観測・円安の三重奏で113円台を維持
- 介入リスク:160〜165円ゾーンに近づくにつれて日本政府の臨戦態勢が高まる
という相場構造が明確になってきました。
こうした瞬時に数十pips〜100pips動く局面では、スプレッドが安定しているかどうかが直接的に損益に影響します。私が個人的に実践しているのは「メイン口座」と「ニューストレード専用のサブ口座」を分けておくという方法です。環境の整備こそが、有事相場を生き残る最初の一手だと考えています。
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